今回、令和6年予備試験論文式を実際に受験されていた受験生の方(以下「Bさん」と呼びます)に、CBTシステム体験版で改めて答案を作成してもらい、その感想を頂戴しました。
作成していただいた答案の添削講義も公開しておりますので、あわせて参考になさっていただければと思います。
CBTシステム体験版での答案作成についての受験生Bさんの感想
今回CBTで答案を作成してみて思ったことは以下の通りです。
1.問題文に直接メモできない
マウスを操作して問題文にマーカーを引くことはできたものの、直接書き込みをすることは難しくてできませんでした。
そのため、答案構成用紙に事実関係を整理することになり、問題文に直接書き込んできた当時と比べて、答案構成に時間がかかりました。
2.問題文の分析時間、答案の作成時間が手書きより少なくなる
問題文を画面上で分析し、直接メモもできなくなったため、手書きのころと同じような問題文の分析をしていたのでは、確実に時間不足になります。
また、答案の作成についても、ナンバリングをしながら答案を作成する、レイアウトを意識した答案を作成することを意識すると答案の作成にもかなりの時間がとられてしまい、答案の作成でも時間不足になる危険があります。
CBT方式では、問題文の分析をこれまで以上に浅くして、最低限の分析にとどめること、書く内容も最低限の記載にとどめること、を意識しないと、途中答案のオンパレードになります。
3.答案の書き方の変更
時間の節約から、従来は憲法の答案でのみ推奨されていた左端に寄せるという書き方を他の科目でする必要があると感じました。
実際に作成した答案をみても手書きのころに比べ、左端に寄せたとしても、そこまで読みづらさを感じなかったので、憲法以外の科目でもこの書き方が主流になってくるのではと感じました。
4.結び
CBTシステム体験版による答案の作成練習を早期にすることを強く勧めます。ワードのタイピングが早くなれば、多くの枚数の答案の作成ができるというものではありません。
事案を深く分析している時間、丁寧な論述をしている時間はどこにもありません。
分かったことだけを端的に書くことがこれまで以上に求められるようになると感じました。

