《速報》司法試験が筆記試験からパソコン受験へ

司法制度改革

本日、日経新聞で「2026年から予備試験および司法試験がパソコン受験に変わる」という趣旨の記事が掲載されました。

弁護士・検察官・裁判官ともに、実務では紙とペンで仕事をすることはほとんどないため、実態に即した試験方法に変更しようということのようです。

記事では主に論文式について触れられており、短答式についても同様なのか現時点では定かではありませんが、短答式や論文式がパソコン受験に変わった場合に何が起きそうかを考えてみたいと思います。初めにお断りしておきますが、現時点での私の予測であって確定した情報ではないことにご注意ください。

短答式がパソコン受験になった場合

短答式がパソコン受験になると、きっと設問が1問ずつパソコンの画面に表示されるようになるでしょう。前の設問に戻ったり次の設問に進んだりすることはできそうな気がします。

短答式がパソコン受験になり、紙の問題文が配付されない場合には、パソコンの画面に表示された問題文に回答する形になるかと思われます。その場合、紙の問題文の選択肢に◯✕を付けたりメモ書きをしたりしながら、正解と思われる選択肢を絞り込むような解き方はできなくなり、特に複雑な問題の場合には解くのに時間がかかったりミスをしやすくなったりするかもしれません。

加えて、紙の問題文であれば、見開きで複数問同時に見ることもできますが、パソコンの画面に表示された問題文の場合は、そのようには見ることができない可能性もあるかと思います。また、問題の掲載順通りではなく、解きやすい設問から解いているという方にとっては、少し勝手が変わりそうな気もします。

論文式がパソコン受験になった場合

柏谷メソッドでは、これまで「手書きの答案は文字の読みやすさ等も評価の対象になる」ということを強く主張してきましたが、それは2025年までということになります。もし、2026年以降紙の問題文が配布されない場合、問題文に直接メモしながら、問題分析や答案構成をすることなどもできなくなってしまい、問題分析や答案構成に時間がかかるかもしれません。

パソコンを使った試験ということですので、今後はタッチタイピングでパソコンのキーボードを素早く正確にタイピングする技術が必須になるでしょう。私も専門ではありませんが、一般的な仕事のスキルとしては1分間にキーを200打(日本語の場合漢字変換を含めて50~100文字くらい)できれば実用的なレベルと言えるようです。

タイピングが苦手で、キーボードを見ながら両手の人指し指で打つようなやり方では、時間内に答案を書き終えることは難しいかもしれません。極端に言えば、問題分析や答案構成を素早く正確にできる方であっても、タイピングが壊滅的に苦手であるために誤字・脱字だらけの途中答案で不合格に終わるという可能性も出てくると思いますし、それらが少し苦手で時間がかかる方であっても、タッチタイピングで素早く正確にタイピングできるために時間内に答案を仕上げ合格を掴み取るという可能性も出てくると思います。

ちなみにタイピングの練習について調べてみたところ、イータイピングというサイトが有名なようでした。また、タイピング技能に関する検定もいくつかあるようです。

試験の方式が変わろうとも、法律実務家の登用試験である予備試験・司法試験で試されている能力は変わらないはずです。民事裁判のIT化の法改正もなされ、法律実務家がパソコンで必要な書面を作成していくことなどが求められている現在、試験でもそのような能力が試されているといえます。今までは読みやすい文字を大量に素早く筆記できる方が試験で少なからず有利な面があったのと同じで、今後はタイピングが得意な方が有利になってくるように思われます。

また続報があればお知らせします。いずれにせよ、柏谷メソッドでは予備試験・司法試験の変化に対応しながら、引き続き受験生に対して最大の支援を行っていきます。

日経新聞の記事

速報を伝えている日経新聞の記事をご紹介します。有料会員限定記事ですのでご注意ください。

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※司法試験に関する情報は変更される可能性があります。法務省等のサイトで必ずご自身でご確認ください。参考:https://www.moj.go.jp/barexam.html

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