2026年2月10日(火)、11日(水/祝)に、令和8年司法試験(短答/論文),予備試験(論文のみ)にて導入されるCBT方式のプレテストが実施されました。
本ページでは、実際に2月10日(火)実施分のCBT方式プレテストを受験された予備試験受験生Aさん(仮名)に、プレテストを受験しての感想をいただきましたので、以下に公開させていただきます。
※これまでの①CBTプレテストの実施について発表や、②CBT方式に関する発表の更新内容や、CBTシステム体験版の使用に関する受験生Aさんの感想につきましては、以下の各記事にてまとめておりますので、是非あわせてご確認ください。
司法試験等CBT方式プレテストを受験しての受験生Aさんの感想
2月10日に実施の司法試験等CBT方式プレテストを受験してきたので、現場で感じたことなどについて、感想を述べていきたいと思います。
1.アプリの操作感
アプリ自体はすでに一般配布されているものと同様のものとなっていたので、特に違和感なく動かすことができました。
しかしパソコンのスペックのせいなのか、アプリそのものの仕様なのか、挙動が怪しい部分は否定することができず、本試験までに改善してほしいところです。
特に文字入力の際に「B」と打つためにShift+Bを打鍵すると、カーソルが勝手に動いてしまうバグのような現象があり、SNSでも似たような話をされている方を見かけました。
また「甲市」などという架空の都市名を入力するのに時間を要してしまう点は、難点だと感じました。試験会場が他の試験にも使用されているので、司法試験特有のワードを変換予測させる設定はおそらく難しいので、スムーズに入力できるようにしておかなければなりません。
また、同会場内で2人ほどフリーズしてしまった方がいたようで、試験終了後に持ち場に残るように指示がされていました。
おそらく救済措置が実施されたのかと思います。
2.ハード面について
どうやら試験に使用されるキーボード、マウス、ディスプレイは会場ごとに違うものとなっているようですが、概ね全体的に似たようなものが使用されていることがわかりました。
私が受験したのは高田馬場会場でしたが、それぞれ以下のものが使用されていました。
ディスプレイ→Dell E2423HN
キーボード→SANWA SUPPLY SL29BK
マウス→不明
ディスプレイはディスプレイ下部についている調光などを設定するボタンをいじっていると、モデル名まで発見することができました。
おそらくどの会場も23.8インチのディスプレイを採用しているものと考えられます。
ディスプレイについてはそれなりに大きいものとなっているので、画面が小さくて見えにくいという現象は発生しませんでした。
普段からノートPCを利用している人も、余裕があれば安いディスプレイを購入して、そちらに画面を映して問題演習をするのもアリかと思います。
SNSを見ているとキーボードについては静音キーボードがどの会場でも採用されていることがわかりました。
私は普段仕事やプライベートではメカニカルキーボードを利用しているため、打鍵のストロークが浅めのもので、少し違和感はありましたが、タイピングに及ぼす影響はほとんどありませんでした。
キーボードのモデルを特定して、それを購入しようとしている受験生もいるようですが、タッチタイピングの練習をすることが、何よりも近道でしょう。
ある程度タイピングに慣れていれば、2、3分ほどタイピングしていれば普段使用しているものと違っても自然に慣れてくるかと思います。
マウスについては特に感想はありません。普通のマウスでした。
また、会場にはメモ用紙に記入するためのシャープペンシルが用意されていましたが、明らかに使い回しのもので、かなり汚かったです。
また使用されている芯がおそらくHBくらいのものとなっているため、非常に薄くて書きにくかったです。
3.会場の雰囲気について
参加した高田馬場会場以外のことについてはお話しすることが難しいのですが、会場の雰囲気についてまとめていきます。
高田馬場会場は非常に狭い会場となっていました。
特に試験室前にある待合室が非常に狭く、あの場所に夏場受験生が集まるのはかなり大変なことになりそうな予感がしています。
特に夏場となると他の方の体臭等を気にされる方もいらっしゃると思います。これはCBTに限った話ではありませんが、外的要因が大きく影響する可能性も否定できません。
快適な環境で受けられるように、事前に準備できるものはしておいた方が良いかと思います。
試験前にポケットの中に持ち込み可能物以外が入っていないかチェックされました。
高田馬場会場では、ポケットの膨らみを目視で確認されただけでしたが、会場によってはポケットを裏返して厳しくチェックされたところもあったようです。
試験室は仕切りがあるので思ったよりも快適に受験することができました。
ただ長い机を仕切っているだけですので、隣の方だけではなく、遠くの方が起こした揺れなども感じてしまう場面がありました。
机自体はキーボード、マウス、メモ用紙、六法でかなり圧迫される程度のスペースとなっているため、どのように配置して取り組むかにかなり苦労しました。
当日は自身の使用している六法を持ち込み可能となっていました。
本来であれば過去に受験歴のある方であれば、配布された六法、受験経験のない方であれば、市販の試験用法文を持っていくのが良かったのですが、私は当日職場から直行する予定で荷物となるため、デイリー六法を持参しました。
デイリー六法のサイズですらある程度スペースをとるので、試験用法文の大きさであれば、かなり邪魔になってしまう可能性が高いと感じました。
周囲の雑音については静音キーボードを利用している関係からか、特に気になるところはありませんでした。
当日は耳栓の持ち込みが可能となっており、どうしても気になってしまう方は耳栓を持参するのも良いかと思います。
試験中は画面上に指示が出る形となっており、終了時間になると自動的に回答画面がブラックアウトします。そのため、試験官の指示を特に聞く場面もないので、耳栓はおすすめです。
会場によって使用されているキーボードが違うことから、本番で打鍵音が大きいものがある場合や、会場の音の反響が大きいことも想定されるので、使用の有無にかかわらず、用意しておくのが良いかと思います。
私は試験時間中のお手洗いの対応がどのようなものか気になったので、お手洗い対応を試してみました。
それぞれのデスクにレストラン等に置いてあるような呼び出しボタンが用意されているので、そちらを押すことで試験官を呼び出すことが可能となっています。
ただしボタンを押しても音が鳴るわけではないので、もしなかなか試験官が来なければ、押せているか不安になるかもしれません。
手書きの会場の場合には、挙手をしてもなかなか試験官に気がついてもらえない場合があるので、この呼び出しシステムは非常に良いと感じました。
肝心のお手洗いの対応ですが、ディスプレイの電源をオフにしたのちに、お手洗いまで案内してもらうことができました。
試験室に戻る際には、再度軽い持ち物チェックがありました。

4.プレテストの実施上の問題点と従前の問題点について
今回のプレテストで実施された科目は、論文、短答ともに憲法となっていました。
双方とも平成27年度司法試験より出題されていました。
短答については第1問から第10問までの出題となっていました。
今回の実施にあたって、受験生たちは本番と同様の環境で問題を解く練習をしたかったと思います。
その中で実施科目を憲法としたのはかなり疑問があります。
というのも平成27年度の憲法で問題となるのは、憲法14条1項と21条1項のみとなっており、紙の六法も画面上の六法もほぼ使用する機会がありませんでした。
そもそも今回実施された年度の問題でなくとも、憲法自体がそこまで条文操作を求められる科目ではありません。
今回のプレテストで六法に対する不満がなかったのは、条文操作を求められる民法や商法といった科目ではないことが大きいでしょう。
実際に本番と同様の環境で、紙と画面の六法をどう駆使するか試したかった身としては、2つしか条文を使用しない今回のテストは、あまり効果がなかったように感じています。
また短答についても憲法の問題はあまり適切ではなかったように思います。
特に今回出題された10問は単純な知識問題ばかりで、選択肢の片方がもう片方の根拠or批判となっているかどうかを判定させるような定番の思考力を試す問題が出題されていませんでした。
昨年の司法試験及び予備試験の短答式において、刑法で多くの穴埋め問題が出題されたことから、受験生の多くは、CBT方式でどのように穴埋め問題を攻略するかということを、本番と同様の環境で試したかったという方も多かったかと思います。
しかし、実際に出題された問題は、ほぼほぼ知識問題となっており、CBT特有の不便さなどを感じることはありませんでした。現時点で短答の過去問に力を入れて取り組んでいる方であれば、満点を取ることができる程度の難易度のものかと思います。
全問合わせて25点で私は17点でしたが、おそらく紙で解いても点数は変わらなかったかと思います。
つまりCBTによってパフォーマンスが影響するような問題ではなかったということです。
そして今回のプレテストでわかったのは、やはり問題用紙を配布することの重要性です。
配布されている体験版アプリでわかっていることではありましたが、マウス描画やマーカーなど非常に使いにくい機能ばかりです。
短答のマルバツスタンプについても、いちいち特定の位置まで動かす必要があるため、それだけで時間を取られてしまいます。
今回のプレテスト後にアンケートが実施されると予想していたので、その点を指摘しようかと思っていたのですが、どうやら本当にただの体験だったらしく、終了後は速やかに帰宅することを求められました。
今回のプレテストの感想については、私の意見だけではなく、他の方もSNS上で多く発信されているので、そちらも参照していただければ幸いです。
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※司法試験に関する情報は変更される可能性があります。法務省等のサイトで必ずご自身でご確認ください。参考:https://www.moj.go.jp/barexam.html



