司法試験の最終合格を目指されている方の中には、予備試験または司法試験の短答式の得点が伸びないまま、何年も短答落ちが続いていることに悩まれている方も多いと思います。予備試験は短答式に合格しないと論文式を受験することができない仕組みで、司法試験は短答式で足切りラインを超えないと論文式が採点されない仕組みです。
どちらも短答式をクリアしなければ先に進めないため、短答式の得点が伸びないまま何年も短答落ちが続いている方にとっては、非常に高い壁であり鬼門とも呼べる試験だと思います。この記事では予備試験または司法試験の短答式の得点を伸ばす方法について、これまでに様々なところで触れてきたことをまとめてみたいと思います。短答式に苦手意識がある方は是非読んでください。
前提
予備試験・司法試験は法律実務家(弁護士・検察官・裁判官)の登用試験です。弁護士・検察官・裁判官はそれぞれの立場で事件を処理します。したがって、弁護士・検察官・裁判官として登用するに相応しい「事件処理能力」を問う「試験」が予備試験・司法試験です。「事件処理能力」とは、具体的には「基本的知識」、「法的思考能力」、「起案力」の3つを指します。このうち、短答式で問われるのは「基本的知識」、「法的思考能力」です。
「基本的知識」を身に付ける
「法的思考能力」とは、既知の基本的知識を用いて未知の事件を解決する力を意味します。より分かりやすく言えば、見たことがない問題を知っている知識を応用することで解決に導く思考能力です。「この問題は知らないけど、条文の文言や判例の傾向を踏まえると◯◯◯◯という結論が導けそうだな」という思考ができるようになる必要があります。「基本的知識」の習得を暗記に頼るとこの思考が形成されにくいため、やはり理解によって覚えて自然と応用力まで身に付ける方法をおすすめしています。
「法的思考能力」を身に付ける
もし、司法試験にギリギリ合格、最下位合格、下位合格で合格することを許容できるのであれば、不合格になるリスクを徹底的に下げることで総合評価でギリギリ合格ラインに食い込むように学修するという戦略を採ることができます。
具体的には、短答式および論文式で足切りにならないようにすることはもちろん、論文式で最低評価(令和4年度の場合D評価)を取らないようにする方法です。論文式でA評価やB評価を取るための学修をするのではなく、少なくともC評価以上を取るための学修をするのです。
「解答のコツ」を知る
「基本的知識」と「法的思考能力」が身に付いてさえいれば、最速で短答式の解答を導くことができたり、常に高得点が取れたりするかと言えば、それは違います。試験である以上は解法のテクニック(つまりコツ)も存在します。せっかく身に付けた能力を本番で最大限発揮するために、「解答のコツ」を知っておくことも大切なことです。問題文の表現や構成から効率的に正解を絞り込む「形式的なコツ」と、未知の問題について既知の法的知識と法的思考が生み出す違和感で選ぶ「実質的なコツ」があります。
「問題文をよく読む」ことでケアレスミスを減らす
短答式の過去問を解いた後に自己採点をするときのことを考えてみてください。ある設問について、途中までの判断は合っていたのに、ある一つの選択肢について判断を誤ったために、全体としては不正解になったり部分点になったりすることがあります。「ん?何が間違っていたかな?」と思い問題文に戻ってよく読んでみると、見落としがあったことで誤った判断をしていたことに気づき後悔する。こういった話は誰しも経験があることだと思います。しかし、その1~3点の積み重ねが不合格に繋がります。「基本的知識」と「法的思考能力」を身に付けた上で、正解できる問題を落とさないように問題文をよく読むことも大切なことです。
「ベストコンディション」で挑む
本試験を受けたり答練を受けたり過去問を解いたりする際には、体調不良を避け睡眠を十分に取った上でベストコンディションで挑みましょう、という話です。スポーツ選手のように実力を最大限発揮できる環境やコンディションを作ることも大切なことです。ただ、管理方法は人によって異なると思いますのでここでは具体策は省略します。無理な学修をし徹夜明けで挑むようなことは避けましょう。
短答式試験の得点アップ事例
柏谷メソッドでは、毎年何人もの受講生が、短答式の得点を大幅に伸ばして短答式合格を掴んでいます。合格者の声では予備試験合格者や司法試験合格者を紹介することが多いですが、ここでは短答式合格者の声をご紹介します。
・赤松かえでさん(仮名・令和2年度予備試験短答式合格者)
・近藤新一さん(仮名・令和4年度予備試験短答式合格者)
なお、彼らが受講していた「◯◯試験応用インプット講座」および「◯◯試験応用インプット・アウトプット講座」(論文式試験対策を強化したアップグレード版)は、今年予備試験・司法試験を受験された方には5.5万円(税込み)の割引がありますので、来年の予備試験・司法試験合格を目指す方はチェックしてみてください。
柏谷メソッドの特徴
柏谷メソッドは、予備試験・司法試験の合格に必要な能力である「法的知識」と「法的思考」を、講義を繰り返し聞くだけで身に付けられる講座です。と言うと、テクニカルな受験指導と勘違いされてしまいそうですが、むしろその対極にあるものです。
繰り返し聞くだけの講座ですから、移動時間や休憩時間等のスキマ時間の受講に適していることはもちろん、家事等の作業をしながらの「ながら学修」にも向いており、時間を効率的に使うことができる学修方法だと言えます。慣れれば倍速で聞くこともできるようになり、より学修効率が上がります。
柏谷メソッドは、暗記に頼らずに「法的知識」と「法的思考」を身に付けるための方法論(メソッド)であって、これまでに多くの合格者を輩出してきた非常に有効な学修方法です。もちろん、アウトプット専門の講座で「起案力」についてもカバーしています。
柏谷メソッドの学修方法については無料ガイダンス・個別面談で!
※司法試験に関する情報は変更される可能性があります。法務省等のサイトで必ずご自身でご確認ください。参考:https://www.moj.go.jp/barexam.html